こんにちは、Arikoです。
先日、名古屋で開催中の「アートアクアリウム展 名古屋2025」に行ってきました!
金魚が泳ぐ水槽をアート作品として楽しむ没入型エンターテインメントアートで、名古屋では7年ぶりの開催です。
今回は「アートアクアリウム展 名古屋2025」のレビュー、感想などお話します。
「アートアクアリウム展 名古屋2025」をレビュー

金魚×光・音・香が織りなす芸術
光彩と音楽、そして香りにつつまれた空間の中を優美に舞い泳ぐ金魚。
引用元:https://artaquarium.jp/exhibition_nagoya/ アートアクアリウム展 名古屋2025 特設サイト
江戸時代から続く金魚鑑賞という文化を、
芸術作品“アートアクアリウム”として現代に表現します。
水槽作品の造形美、空間演出、五感への刺激、
そして、さまざまな美しさをもつ金魚たちがつくりだす、
唯一無二の幻想世界が、ここに。
2007年に東京での初開催以来、全国各地において期間限定イベントとして開催されてきました。今回、名古屋では2018年以来7年ぶりの開催です。
常設美術館(東京・銀座)での人気作品をはじめ、今回の名古屋で初めて披露される新作も。
会場では44種2500匹以上の金魚が、光×音×香で演出された水槽の中を泳いでいます。
「アートアクアリウム展 名古屋2025」は、中日ビル6階の中日ホールで開催されています。

「アートアクアリウム展 名古屋2025」の作品
ここからは「アートアクアリウム展 名古屋2025」で展示されている作品をレビューします。
入場して、最初にあるのが「カレイドリウム」。

水槽には所々に三角があるのですが、そこを覗くと、作品のなかを万華鏡のように見ることができます。ただし、金魚が三角の箇所を通らないと、特に何の変化もありません。


江戸時代から伝わる伝統工芸である、江戸切子の水槽作品です。江戸切子の美しい模様と、金魚が優雅に泳ぐ姿がマッチしています。

金魚と江戸切子の組み合わせ、これぞ日本の夏という感じ!


ぼんぼりをモチーフにした水槽作品です。
ゆらゆらと泳ぐ金魚の姿が、ぼんぼりの中で光る灯りのようです。


蓮の花をモチーフとした作品です。
蓮の花弁から水が滴り、水面には蓮の造花も浮いていました。夏にぴったりな「涼」を感じることができる作品です。



見ているだけでも、涼しくなる!


柱型の水槽の中を、金魚たちが優雅に泳いでいて、まるで竹林の中にいるような空間が広がります。


なかなか目にすることのない珍しい品種を中心に、種類ごとに展示されています。
金魚に詳しくないので、何の品種かは分かりませんでしたが、様々な金魚を見ることができて興味深かったです。
画像引用元:https://artaquarium.jp/exhibition_nagoya/news/detail/20250718-0336/ アートアクアリウム展 名古屋2025 特設サイト 作品解説 – アートアクアリウム展 名古屋2025
日本の伝統的な照明器具である行燈(あんどん)をモチーフにした作品です。
暗い会場において、この行燈リウムが幻想的な空間を作り出していました。


玉手箱をモチーフにした水槽作品です。こちらの作品は、金沢の金箔で絵柄を施しているそうです。
金箔の絵柄とビー玉の色がキラキラしていて、とても華やかでした。



ぱっと照明が光ると、周りの作品よりも一際明るかったです。


アートアクアリウムを代表する大型水槽作品「花魁」。
大きな金魚鉢の中を金魚たちが優雅に泳いでいて、「和」×きらびやかさを感じることができました。


「花魁」をもとに、躍動的に舞う帯をイメージした作品です。背後には提灯の明かりが灯り、とても幻想的な空間です。
提灯が相まって、こちらのエリアが最も「和」を感じることができました。


「折り紙」に着想を得て、折り紙で折られた球体をモチーフにした作品です。背景には、折り紙の金魚が飾られています。


石灯籠をモチーフにした作品です。灯籠の火袋部分が水槽になっています。
中で泳いでいる金魚の赤色が、ゆらゆらと揺れる灯火のようでした。


重層的に連なる壁のような水槽。静かに流れ落ちる水は、まさに金魚の滝です。
水槽の裏側に回ると、金魚が泳ぐ姿を目の前に見ることができます。天井には造花の紅葉が飾られていて、幻想的で涼しげな空間でした。


円柱水槽のなかを、九谷焼が彩る新作です。
九谷焼の鮮やかな色彩と、可愛らしい造花、その周りを優雅に泳ぐ金魚が融合していて、とても綺麗でした。



カラフルで素敵!


水琴窟(すいきんくつ)をモチーフにした新作の水槽作品です。
こちらの作品も鮮やかな花々、水の流れ、優雅に泳ぐ金魚がマッチしていて、華やかで綺麗でした。




日本の伝統工芸である九谷焼で制作された金魚品評です。鮮やかな色彩と華やかな絵付けで描かれた陶器と、金魚の組み合わせが「和」を感じさせてくれます。
陶器の内側が真っ白で、金魚の赤色がより際立っていました。


水面が波立たず、上からのぞいて鑑賞する作品です。水槽の縁まで水が入れられているので、金魚が水面まで顔を覗かせてくれることもあります。
江戸時代では金魚の鑑賞方法は、上から眺める「上見」が主流だったそうですが、当時の人たちもこんな感じで金魚を鑑賞していたのかと思いを馳せました。



アートアクアリウム展のなかで、一番金魚をじっくり鑑賞できた作品でした。


「風」と「雷」をイメージした水槽と、背景を飾る「風神雷神」で空間をダイナミックに演出する新作です。
水槽が稲光のように光ることで、風神雷神が表現されています。演出は凝っていましたが、金魚をじっくり鑑賞するような感じではなかったです。


華道家・假屋崎省吾氏とのコラボレーション作品です。蘭などのアートフラワーで、金魚鉢が鮮やかに彩られています。
とても華やかで素敵でしたが、金魚よりも花ばかりに目が行ってしまいました。
所要時間・混雑状況
- 所要時間:約30分
- 混雑状況(平日午後):そこそこ人はいるが、大混雑はしていない
一通り金魚を鑑賞して写真を撮影して・・・という感じで、私の場合は約30分でした。
もっとじっくり見る場合は30分以上かかると思いますが、長く見ても1時間くらいだと思います。
今回私は7月の平日午後に訪れて、それなりに人はいましたが、大混雑はしていませんでした。
平日と言っても夏休みに入っているので、正直もっと混雑していると思いましたが、予想よりも少なかったので、自分のペースで鑑賞することができました。
休日や8月のお盆前後は、もっと混雑すると思うので、ゆっくり見たい方は平日に行くか、朝早い時間に行くのが良いと思います。
「アートアクアリウム展 名古屋2025」の感想
実際に「アートアクアリウム展 名古屋2025」に行った感想をまとめます。
光×音×香の演出によって、幻想的な空間を楽しめる


アートアクアリウムは、光×音×香で演出する没入型エンターテインメントアートです。
青、ピンク、緑・・・など照明の色は変化し、心地よい音楽が流れ、作品のモチーフに合わせて香りも変わります。会場内は真っ暗で、照明の色、音楽、香りをより感じることができ、視覚×聴覚×嗅覚が刺激される空間になっています。
これらの演出によって、会場内は幻想的な空間が広がっています。作品のモチーフ、エリアごとに演出も変わるので、飽きずに楽しむことができます。



私が気に入ったのは「金魚の滝」、「九谷五彩金魚」、「金魚品評」です。
それぞれ異なった趣の演出がされていましたが、どれも幻想的でした!
チームラボが好きな人は、アートアクアリウムも楽しめるのではないかと思います。ただ見るだけではなく、五感で感じたいという人にはおすすめの展覧会です。
金魚と和の演出で「涼」を感じることができ、夏にぴったり!


金魚は夏の季語であり、日本の夏の風物詩です。
会場には44種2500匹以上の金魚が、水槽の中を優雅に泳いでいます。馴染み深い「和金」から、「丹頂」、「頂点眼」など様々な種類の金魚を鑑賞することができます。
それぞれの作品のモチーフによって、演出が異なりますが、共通しているのは「和」をモチーフにしていること。
金魚×和の演出で、「涼」を感じることができます。特に「ロータスリウム」、「金魚の滝」、「金魚の水琴」などは水の流れを感じる演出もあり、見ているだけで涼しげな感じでした。



まさに、夏にぴったりなイベントです!
昨今は、なかなか外で遊べないほどの暑さですが、アートアクアリウムなら屋内で涼みながら、視覚的にも「涼」を感じることができますよ。
人間は楽しめるけど・・・金魚にとってはひどい?


光×音×香で演出された幻想的な空間。訪れた人たちは「綺麗~」と楽しむことができますが、果たして金魚にとっては・・・?
実はアートアクアリウム展は、過去に金魚の展示方法や水槽管理などで批判・炎上していたことがあるそうです。現在は当時から改善されていて、病気の金魚や弱っている金魚を見かけることはありませんでした。(全然動かなくて、じっとしている金魚はいました。)
ただ、そうは言っても、照明の色が変わったり、音楽がかかっていたり、(作品によっては)狭い水槽だったりするので、金魚たちはストレスがかかっているだろうとは思います。
金魚にとっては「ひどい」環境だろうなと・・・。
実際に行って、どのように感じるかは人それぞれです。私自身は正直なところ、(アートアクアリウム展に限定した話ではありませんが、)生き物を展示することと、展示全体の美しさや演出を両立していくことの難しさ、課題、人間のエゴなど複雑な気持ちにもなりました。
まとめ
今回は「アートアクアリウム展 名古屋2025」のレビュー、感想についてお伝えしました。
- 金魚が泳ぐ水槽を、光×音×香の演出で楽しむ没入型エンターテインメントアート
- 光×音×香の演出によって、幻想的な空間を楽しめる
- 金魚と和の演出で「涼」を感じることができ、夏にぴったり!
- 人間は楽しめるけど・・・金魚にとってはひどい?
- 所要時間:約30分(長く見ても1時間くらい)
- 混雑状況(平日午後):そこそこ人はいるが、大混雑はしていない。ゆっくり見たい場合は、平日か朝早い時間がおすすめ。
暑い夏に、金魚で「涼」を感じてみてはいかがでしょうか。

